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ハノイ挽歌 [ちょっと前読んだ本]

ハノイ挽歌

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全体を通して重いトーンの作品。
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文春文庫
著者: 辺見庸
出版社:文藝春秋
ISBN:4167564025
サイズ:文庫 / 267p
発行年月: 1995年 10月
本体価格:466円 (税込:489円)
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かつてハノイに、ホテル・トンニャットという「黙想の聖域」があった。熱と湿気とガラクタに満ちたそこを根城に、著者は闇にひたり、人の惰弱と強靱を見つつ、戦争と文明に思いを致し、永遠のアジアの息づかいを聞いた―。変わらざるベトナムの素顔を鮮やかに綴った、著者の原点となる随想集。巻末に日野啓三氏との対談を併録。
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雑誌『エスクァイア』等初出、1989~91年、辺見氏がベトナムに駐在していたころの随筆集。
異国に着いたときの神経が高ぶったような感受性の鋭さが、そのまま随筆になっていて、少し幻想的な不思議な視点でハノイの町が描かれます。ベトナムの貧困と日本の豊かさを対比させ、薄れ行く人と人との心のつながりや精神的豊かさに思いを馳せていきます。
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1991年の湾岸戦争時のエッセイも収録されており、ベトナムで戦争開始の報を聞き、アメリカの反省の浅さと欺瞞を考察します。マッケイン議員の戦争賛成に言及している部分もあり、2003年の戦争にいたるまでの歴史を考えながら読むと、また一段と深さが増します。
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巻末に日野啓三氏との対談が収録されており、ちょっと得した気分になります。軽い気持ちで読みはじめたのですが、意外に得るところの多かった本。
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↑私のコメントではありません
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